開かずの踏切ってなに?基礎知識をおさらいしよう

開かずの踏切をなくそう

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基礎知識をおさらい

基礎知識をおさらい
    
ビジネスマンなら一度は通勤時間に渋滞に巻き込まれたことがあるのではないでしょうか。満員電車による通勤ラッシュや自動車の渋滞などさまざまな原因がありますが、その中でも特に影響が大きいのは「開かずの踏切」による交通渋滞です。

「開かずの踏切」とは?

開かずの踏切、という言葉を知っていても具体的な内容を知らない人もいるのではないでしょうか。開かずの踏切とは、遮断機が下りたままの時間が長く続き、踏切を渡ることが難しい状態になることを言いますが、分かりやすく言い換えると、1時間のうち40分以上遮断機が下りたままの踏切のことです。この開かずの踏切は緊急に対策の検討が必要な踏切として国土交通省でも定義されています。

大都市に多い?!

開かずの踏切は列車の運行本数が多い踏切や駅が近い踏切に多くみられ、日本全国でおよそ600か所存在しています。その中でも東京や名古屋など大きな都市ほどその数は多くなり、人口も多い東京には全体の半数でもある300か所ほどの開かずの踏切があります。
大都市に開かずの踏切が多い理由として、人口の多さが挙げられます。人口が多いため、朝の通勤時間帯は他の時間帯よりも列車の運行数が多くなります。そのため、踏切を通過する列車が増え、遮断機が開く間もなく次の列車が通過するようになり、開かずの踏切となってしまうのです。また、駅の近くの踏切は停車列車の過走防護のために、列車が通過する前から遮断機を下ろしているため、開かずの踏切となることがあります。

開かずの踏切で起こるトラブル

開かずの踏切で起こるトラブルは交通渋滞だけではありません。過剰な待ち時間によってストレスがかかり、遮断機が上がっているわずかな時間で踏切を渡ろうと急ぐあまりに転倒してケガをする可能性があります。また踏切が開く時間が短すぎて高齢者や親子連れが踏切を渡り切れずに事故につながってしまうこともあり、人身事故や物損事故の原因となることも少なくありません。
この待ち時間による損失をお金に換算すると年間でおよそ1兆5000億円にもなるという試算もあることから、開かずの踏切の対策は急務とされています。

具体的な対策は?

開かずの踏切については国を挙げて対策が行われています。線路や道路を高架化もしくは地下化して踏切自体を撤去してしまうことが開かずの踏切の抜本的な対策ですが、工事中の用地の確保をはじめ騒音や日照権などさまざまな問題もありなかなか進まないのが現状です。

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全国に点在する開かずの踏切

日本全国にある開かずの踏切はおよそ600か所ですが、そのうち半数は東京都内にあります。また、その開かずの踏切の中でも特に踏切遮断時間が長い踏切は東京や大阪、名古屋に集中しています。踏切は列車だけでなく歩行者や自動車などさまざまな手段で通行することができるため、安全面を考慮して事故の原因となりうる開かずの踏切の改善は国土交通省からも義務付けられています。

連続立体交差事業とは?

開かずの踏切の解消に有効な連続立体交差事業は、線路を高架化もしくは地下化することで踏切自体を撤去する工事です。高架化には仮線方式、別線方式、直上方式の3つの方式がありますが、仮線方式や別線方式の場合は周辺の用地の確保が、直上方式の場合は最終列車の発車以降しか工事できないため夜間しか工事ができない、といった問題点もあり、工事が完了するまでにはかなりの時間が必要となります。

連続立体交差事業のメリット

連続立体交差事業によって線路が高架化されると、ホームの増設もできるため相互発着が可能になります。相互発着により同時に2本の列車がホームに乗り入れることができるため列車の運行本数を増やすことができ、満員電車の混雑の解消にもつながります。また、小田急線のように線路を地下化することで複々線化も可能になるため、急行と各駅停車が分けられ、よりスムーズに運行することができます。

京都市の取り組み

洛西口駅付近で行われている連続立体交差事業は交通渋滞の解消や地域の活性化を目的として行っているため、線路の高架化だけでなく街づくりもかねて自転車や歩行者用の関連側道工事も行っています。高架化の切替工事は完了し、工事前に比べると踏切の遮断時間もだいぶ短縮され、開かずの踏切によって引き起こされていた交通渋滞の問題もだいぶ改善されています。